至高の嗜好

株式投資とコーヒー、デザインや家庭菜園など、趣味に翻弄されるブログです。

コーヒーの焙煎機その1~機械の選定理由~

私はコーヒー豆を焙煎しカフェ等に卸しています。

今日は、焙煎で使っている焙煎機のお話をしてみようと思います。

焙煎機は大阪のはまコーヒーさんが作っている、1キロ機になります。

1キロ機とは、1度の焙煎で処理することのできる生豆の重さが1kgである

hama-coffee.ocnk.net

私がこの機械を選んだ理由は...

  1. 値段が手頃であった
  2. 仕組みが単純で熱源が汎用品のコンロを使用するなど、トラブルが起きた際に自分で対応しやすそうだった
  3. 機能的に必要かつ十分だった
  4. コンピュータでの制御は出来ないものの、DIYでセンサーを取り付けて記録を残せる目処が立っていた

でした。

1つ目の価格ですが、ハマ珈琲HCR-1000は日本製で定番の富士珈機製R-101の約半額だったため(今見ても、R-101かっこいいですね。見た目から入る私としてはこのディテールは今でも好きです。でも、この時は初期費用を少しでも抑えたかったので)、選びました。

fuji-royal.jp

2つ目の消耗品等ですが、汎用品を使っていれば故障した時に比較的安価で対応することが出来るので、これもハマ珈琲HCR-1000の勝ち!

3つ目は焙煎したコーヒー豆の量です。HCR-1000は1キロ機とはいうものの、メーカーのハマさんも1.2kgは焙煎できるとのこと。焙煎を行うとコーヒー豆は大体18%前後(焙煎の度合いにもよりますが)重量が減るのです。つまり、マックスで1kgの生豆しか焙煎できないと、

 1000g × (1-0.18)=820g

しか、焙煎ができません。例えば、500g入りの焙煎豆のオーダーが4袋入った時に、最低3回の焙煎が必要になります。計算では1.2kgの生豆を浅めに煎れば大体1000gの焙煎が可能になります。実際、購入後焙煎を行うと、生豆の重さで1.3kgを少し超えても焙煎できています。(※生豆によって異なりますが、特殊なものでない限り大丈夫です。)

あと、焙煎機の性能でよく「蓄熱が...」という話を聞きますが、私はあまり重要視していません。焙煎機のドラムなどが熱を蓄えておくことにより、生豆に熱を伝え焙煎を始めていくわけですが、その時の温度さえしっかりと管理しておけば問題ありません。

日本の焙煎の現場では、排気の部分にダンパーと呼ばれる排気をコントロールする装置(装置なんて大したもんじゃ無いです。まぁ、羽です)がついており、これを開け閉めして焙煎を行なっていますが、私は火力の方でコントロールして焙煎しています。

判りにくくなってきたので自動車に例えますと、一度スピードを出し始めて、惰性が大きいのが蓄熱の多い焙煎機ということができます。で、火力はエンジンのようなもので、ダンパーはブレーキです。そこそこの蓄熱であれば、適切なアクセルワーク(火力コントロール)で、コントロールできるからです。

ただ、HCR-1000はそのままでは必要十分の火力コントロールができません。1つ口の安いコンロのコックでは辛いので、モノタロウで買った微圧計とニードルバルブを組み合わせたパイプを、元栓とガスコンロの間に仕込みました。(多分これは法律的にNG?かも)

最後に4ですが、シェアウェアのArtisanを使用することで実現しました。

artisan-scope.org

このアプリをMac Book Air で使えるように、熱電対などセンサーをHCR-1000に実装していくまでと、PCの方での設定などはまたの機会にしようと思います。

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今回はとてもマニアックな話になりましたが、今後も投稿していこうと思いますのでよろしくお願いします。